クリスマスにサンタさんがWiiU を持ってきてくれました。先代のWii は昨年の春頃、長年の酷使がもとでとうとう光学ドライブがうんともすんとも言わなくなってしまいました。過去に一度、光学ドライブの故障で修理に出したのですがそれが再発したようです。主な死因は、次男が飽きもせずに延々とプレイしていた「大乱闘スマッシュブラザーズX」です。あれ、プレイ中に結構ドライブ読み込みが発生するんですよね。

Wii というゲーム機がどういうものかと問われると、多くの人は「なんか棒状のコントローラーを振り回す」という認識だと思います。だいたい合ってますが、普通のコントローラーもあります。本体とセットで付いてくるのが棒状のリモコン式コントローラーであるというだけで、そもそもそのコントローラーにも十字キーやボタンは付いています。そのリモコンに普通のゲーム機で使うようなコントローラーを接続すればゲーム機っぽい操作もできます。また、リモコンそのものも何度か内容が変更になっています。おかげで、Wii やWiiU には四つまでしかリモコンが接続できないのに、我が家にはそれ以上のリモコンと、それよりは少ない数のコントローラーがあります。子供の友人たちが遊びに来ると「すげー、いっぱいコントローラーがある!」とテンションが上がるくらいです。普通のご家庭は買い足しても一つくらいだろうなあ。

Wii からWiiU になって、さらにコントローラー扱いされるものが増えました。タブレット状のもので、液晶画面とタッチパネルで操作できるようです。小さい画面ですが、テレビを使わずにこれでゲームもできるようです。誰かがテレビ鑑賞中でもゲームができるとは、これは凄いアイテムです。どれくらい凄いって、私が二十年くらい前に夢見ていたようなものが具現化しているのです。まさに夢がかなったのです。

二十年ほど前というとだいたい中学生くらいになります。当時の私は「小型の液晶テレビがほしい」と思っていました。広告の片隅にいつも掲載されていた五万円ほどの車載用液晶テレビ。私はいつの日かそれを購入したいと思っていました。それを購入して、ファミコンやスーファミを接続して飽きるほどゲームをしたいと思っていました。車載用なので家庭用の電源で使えるかは分かりません。また、外部入力端子が存在するかもわかりません。ただ、「テレビがあればゲームができる」「小さければ隠して布団の中でゲームができる」という考えでした。ゲームできなくても、テレビであれば深夜のエロ番組とかは見られるはずです。

勿論、当時の私にとって五万円というのは大金です。当時どころか現在でも大金です。ポンと出せる金額ではありませんし、そもそもそこまでまとまった金額を自由に使える立場にはありません。結局、「テレビ欲しいなあ、自分用のテレビ欲しいなあ」と思っていたら、親戚から古くて使わなくなったというテレビを貰うことができたので、液晶テレビ購入計画は未遂のまま不要となりました。そのテレビも平成の世においてVHF とUHF のダイヤル式です。いや勿論ケチをつける訳ではありません。いただく側としては自分用のテレビ、ゲームし放題のテレビというだけで飛び上がって喜ぶほどでした。これでずっとゲームしまくれる。ギルガメッシュナイトも見られる、と。

で、それから二十年後の現在。この、ゲーム機におまけで付いてくるタブレットは、まさに過去の私が恋焦がれていた「布団の中でゲームする事ができる機械」なわけです。本来ならば居間のテレビを占拠してやるテレビゲームが、小型液晶モニターでプレイできる。居間でなくとも、自室なりトイレなり、頑張れば風呂でだってプレイできる。既に3DS なりスマホなりの個人所有できる小型携帯端末が容易に手に入る現状ではさほど目新しいものではありませんが、それでもやはり「夢がかなった」感じはあります。今では私は親の目を盗む必要がなく、子供も私の目を盗む必要がないのでテレビを使えばいいのですが、それでも小さいタブレットを使ってしまうのは何故でしょうか。特に次男。テレビの前で、わざわざ小さいタブレットに顔を近づけてゲームをしています。テレビ使えばいいじゃん、とは思うのですが、やっぱこれはこれで使ってみたい気持ちはわかるので何も言えません。目に悪そうなんだけどなあ。


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