ノロウイルスのワクチンが開発されたんだそうです。ノロウイルスというとあれです。乳幼児がいるご家庭の大敵であり、感染者は日頃の行いを悔いながら便所の民となるというあれです。私も過去に感染して大変な目にあったりもしました。子供が小学生になってからは感染頻度が下がっている事を考えると、幼稚園や保育園が流行の発信地ではないかと思っています。
さて、そのウイルスのワクチン。まだ開発段階だそうで、現時点では特定の血液型に対してしか効果がないそうです。具体的にはO型とA型のみに効果があるんだそうで。さすがはO型。万能血液のO型です。適当に命名されたようなAだのBだのとは一味違います。まあ、Aは「一番最初」というそれっぽい存在理由があるので認めてあげてもいいでしょう。Bて。「二番目だからBね」なんて適当な理由で付いたような名前じゃOに敵うわけありません。AB?「AとBが混ざった感じだから、名前も混ぜとこう」なんてこっちも適当な名前です。それと比べてOですよ。王様のO、オールマイティのOです。血液を英訳すれば「blood」です。Oが二回も出てきます。そしてAもBも出てきません。blood of blood 。血液の中の血液がO型なのです。
そもそもO型ってもんがノロに感染しやすいらしいとかいうのはさておくとして。家族でひっくり返った事もあり、奥さんもノロの恐ろしさは身にしみて分かっています。しかし、残念ながら奥さんの血液型はB型。今回のワクチンの対象外です。やっぱO型優先なんだよ。優遇なんだよ。おまけでA型にも対応してあげるけど、王様から対応してくれるんだよ。そんな事を言いながら奥さんにも教えてあげました。いやあ、B型大変っすね、あ、俺はO型だからワクチンあるから、いやあまいったなあ、さすがO型だねやっぱ仁徳とかカリスマとかそういうのが血液からも分かるんだね。
にこやかに奥さんが返してくれました。
「私、A型だよ」と。
いやもう何が大変って、あんた。自信満々に地雷を踏みぬいたわけでして、その後の惨状と言ったらもう、目も当てられません。しかも、私自身「血液型とか間違えたらいろいろ大変そうだから、ちゃんと『奥さんはA型』だとメモっておこう」とやっていた経緯があったりしちゃったりするもんで。どうも「奥さんはA型。B型じゃない」から「B型じゃない」、「B型じゃない?」を経て「B型じゃん」あたりに脳内で落ち着いてしまっていたようです。notで記憶するといかんね。あと、消去法の二択でも間違えていたのがね。「違う血液型だからOじゃない」、「ややこしい血液型じゃないからABじゃない」「ならばAかBのどちらかだ」。それでBを引くか。
翌日、貢物としてドーナツを献上する事で鎮火したのですが、いやもうあれだね。年末の出費の多い時期によもやの臨時支出ですよ。ドーナツで済んだから安いものではあるのですが。