三十路を迎えた途端に、という訳でもないのですが現在三種類の薬を服用しています。
まず、昨年末より継続して通院治療している疾患のために二種類。毎食後に一錠と朝食後に一錠、それぞれ錠剤を服用しています。明確な自覚症状があったわけではないのですが、どうにも困った状態になっていて、それを調べるとどうもある疾患に辿りついて、その旨伝えて診察検査をしてみるとやっぱりそうだった、と。これがまた「気長に付き合うしかありませんねえ」と言われるような病気でして、言われるままに気長に投薬治療のみでもうすぐ一年になろうというものです。幸い、一年前よりも症状は好転しており、さらに強度の治療が必要などとは言われずに済んでいます。時間はかかるかもしれませんが、のんびり投薬だけでなんとかなりそうではあります。
そしてもう一種類。毎年行っている健康診断の結果、ある数値がちょっとどうよこれなことになっていました。厳密には前年の同数値が「これはやばいからすぐ病院に行け」な値だったのですが、めんどくさくって放置しており、今年の健康診断の際に「じゃあ今年はちゃんと病院に行ってくださいね」と釘を刺された次第で。今年の数値は前年よりはよかったものの、それでも注意が必要なレベルだったため行きつけの病院で再度検査してもらったところ、「やっぱちょっとアレだよ」な値でして。こちらも「まずこの数値をどうにかしよう」という方針のもと、とりあえず投薬治療という事になりました。こちらは朝と夜、食後に一錠です。まとめると、朝が三錠、昼一錠、そして夜に二錠です。毎食後に錠剤を準備している姿を見た妻は、「おじいちゃんみたい」と言ってくれます。うん、俺もそう思う。
昨年より治療しているのは「慢性前立腺炎」です。「毎回オプションに前立腺マッサージを付けてたから」などという事はありません。なんでもデスクワークが多いと発症しやすいらしいです。なるほど、かれこれ十年も座りっぱなしで仕事しています。IT業界という商売は痔持ちが多いとは聞きますが、前立腺を患っている人も多いのかもしれません。ちなみに、治療方針を決定する際にエコー検査を行ったのですが、その際に後ろの処女を散らすことになりました。穢れてしまいました。もうお婿にいけません。
で、先日より治療を開始したもの。何らかの症状が出ているわけではないので検査結果として出力される数値との戦いになるのですが、その相手は「尿酸値」です。この値が高いと痛風の症状が出るのですが、今のところそのような気配はありません。どの医者も私の尿酸値検査結果を見るたびに「お酒はよく飲みますか?」とか聞いてきます。これで「毎晩浴びるようにいってます」と答えられれば「じゃあそれをやめましょう」で話は終わるんですが、飲酒量は人並み以下、週にビール一缶以下で飲まない事も多々というか飲まない方がが多いくらいなもんで、こうなるとじゃあ何が原因だろうという事になってしまいます。で、とりあえず数値を人並みに戻そうという事で投薬治療となりました。
この二種類の病気に共通するのが「下の病」という点です。前立腺炎。そもそもの通院の理由が「尿のキレが悪い」というものでした。用を足し終わっても一物の中に液体が残っている感じ、所謂残尿感があったわけです。で、出し切ろうにも後続が補給してくるし、しかし打ち切ると不意に漏れ出すし。もう出ないだろうと収納して、で歩いているとじゃばー、な訳です。微量ならばまだしも、そして単発ならばともかく、それなりにまとまった量が、毎回やってくるわけです。ズボンがアンモニア臭くなってしまうのです。たまったもんじゃない、という事で通院治療する事にしました。
もう片方。尿酸値という文字にもあるように尿に関係があります。薬の説明書きにも「がんがん水分を摂取してじゃばじゃば尿を出しましょう」とあります。尿酸値に関しては以前より高めの検査結果が出る傾向にあり、数年前も「おおむね健康だけど尿酸値高くね?」だったりしました。前立腺から連動してという事は考えにくいのですが、結果的に下半身に集中してしまいました。
他人と比べてのどが渇きやすく、仕事中は常に何らかの飲み物を横に置いています。主に給茶器で出したお茶、夏場はこれに加えて麦茶が入った水筒も準備しています。清涼飲料水をラッパ飲みしているわけではないので糖分やカロリーなどの問題もありません。が、治療している病気の性質上、相反する制約を課せられています。尿酸値対策としては「ガンガン飲んでジャバジャバ出しましょう」。尿の回数を増やす事で尿酸の輩出を促し、結果的に体内の尿酸値の値を減らそうというものです。これに対して前立腺炎の方は「尿の排出をある程度我慢しましょう」。だだ漏れ状態の現状に対して、「ある程度貯めてから出す」ようコントロールする事で改善を目指すというものです。じゃんじゃん出しゃいいというものではありません。
で、現在の私は双方を取り入れようとして「ガンガン飲んでどんどん貯めてじゃばー」という何が何やらなことになっています。その終着点は「変なモノが混ざっていないのが、変な所で漏れないようにする」です。尿酸値が正常値に近づき、そして残尿がなくなる。三十路のトイレトレーニングは長く険しいのです。