PDAというものがあります。「Personal Digital Assistant」の略称であり、分かりやすく言えば電子手帳です。
という書き始めは既に使用済みなのですが、今の世の中では「かつてPDAというものがあった」という扱いになってしまっています。そりゃねえ、当時ここまで急速に携帯電話が進化するとは思ってなかったもんで。定額通信だわ、高速回線だわ、ついにはスマートフォンなんて名前でPDAと実質的統合です。むしろ吸収合併です。モバイル文化はどこで生き残るのかのう。山と積まれたPalm Docファイルはどうやって使おうかのう。
Visor Platinumから始まった私のPDA人生は、その後iPAQ 2110からW-ZERO3とWindows Mobile方面へと進み、そしてAndroid端末であるINFOBAR A01へと辿りつきました。スマートフォンです。時代の最先端です。それまで通話、メール用の携帯と、それに加えてデータ通信(という名の掲示板閲覧)用のPDAであったのですが、それがついに一台に統合されました。さらにはMP3の再生も可能という事でMP3プレイヤーとしても使われることになりました。驚きの三身合体です。コンゴトモヨロシク。
三位一体でどう変わったか。ポケットの専有面積、というか体積の大幅減少が挙げられます。先日まで、ズボンの右ポケットには携帯電話としてauのW61Sという機種が、左ポケットにはPDAとしてW-ZERO3が、そして胸ポケットにはMP3プレイヤーが入っていました。胸ポケットはサイズ的に無視できるものとして、問題はズボンの左右ポケットです。各製品のスペック表よりサイズを抜き出してみました。まず右ポケット。「約114 × 約50 × 約23(最厚部24) mm」です。で、左ポケット。「130 × 70 × 26 mm」です。どちらもだいたいコンビニで売っているポケットサイズの電卓と同じくらいのサイズです。縦と横は。
問題は厚さです。数mm程度の電卓なら無視できるのですが、2cmから3cmというのは薄手のズボンだと存在感がありまくって困ってしまうくらいのサイズです。これに加えて財布でも入れようものなら仕立て屋さんに怒られるレベルで服の線が変わってしまいます。そんな分厚い連中をまとめた結果どうなったか。
現在私のズボンのポケットには端末が一台だけ。auのINFOBAR A01という機種ですが、このサイズが「118 × 63 × 11.8 mm」。縦と横はたいして変わらないものの、厚さがぐぐんと半減です。これくらいだとポケットに入れてもさほど気になりません。小さくなったのに回線は速くなるし、ストレージ容量は増えるし、CPUは高性能になるし、良いことずくめです。
喜々として設定をいじりまくっているのですが、そこに問題が。三台が一台に統合された事で、設定変更の量が今までの三倍になりました。ただでさえ遅々として進まないのに、新技術に戸惑ったりしています。Bluetoothすげー、とか。各種アカウントの設定を行い、アプリケーションの動作環境を整え、とやっていたらアドレス帳の移行をすっかり忘れてたり。着信音の設定なんて着手もしていないので、電話がかかってきたら大音量でデフォルト音が鳴るはずです。あれもこれもしなきゃいけないけど、新しいそれとかに目を奪われたりで全く進みません。今月中には、アドレス帳のグループ分けを終わらせたいと思っています。あと着信音設定。