「箸が転げても可笑しい年頃」という言葉がありますが、幼稚園から小学校低学年くらいの男の子というと、うんことちんこで三日三晩は笑い転げられる勢いがあります。これにおならなんかが加わったらもう大変です。うんこぶりぶりにおならぷーすかの連続攻撃です。さらに最近次男がお気に入りのおデブちゃんが足されたら、もう、ね。阿鼻叫喚とはこの事かと。そんな具合に最近はうんこちんこの環境で生活しているんで、こっちも連続してトイレネタです。

「近年のサラリーマンが落ち着ける空間はトイレである」という研究結果がありました。成る程、外部からは遮断され、よほどの事が無い限りそこまで追って来られる事はありません。私もよくトイレで休憩しています。喫煙者であれば喫煙室に行って煙草の数本でも消費すればいいのでしょうが、生憎煙草の煙を吸うと頭痛がしてくるのです。私以外にもトイレを休憩の場としている人はいるようです。個室に入るなり携帯を捜査していると思われるような機械音を立てる人もいますし、喫煙室に行くのが嫌なのか煙草の匂いをさせながら個室から出てくる人もいます。携帯ならばいいんですが、煙草は勘弁してほしいもんです。煙草臭いのが嫌だからトイレに来てるのに、何でそこで煙草臭くならなきゃいけないんですか。

多くの人は、トイレでの暇つぶしに携帯電話を使用しています。メールの送受信だったりネット接続だったり、場合によってはテレビを見る人もいるかもしれません。私がやるのはPDA経由でのネット接続、そしてNintendoDSでのゲームです。ええ、ゲームです。ポケモンを育てたり、いただきストリートでマリオとスライムを虐めたり。かつての携帯ゲーム機と違い、最近のゲーム機はスリープ機能というものが備わっています。電源を入れっぱなしであっても省電力状態にしてゲームの進行を一時的に中断できる機能です。この機能のおかげでわざわざセーブする手間が省けるため、短時間でのプレーに最適です。しかし、油断しているとポケットの中で電源が勝手に操作されていたりするんでやっぱり小まめなセーブは必要だったりします。

そんな憩いの場であるトイレですが、大きな不満があります。私が居座っているのは仕事場のトイレです。当然、利用者は成人男性です。いい年した大人だけが使っているのですが、たまに極端に便座が汚されている事があります。「ちょっと飛沫が飛び散った」程度ならいいのですが、どう見ても「座る部分に擦り付けて拭いた」としか見えないような汚れがあったりします。どうやって使ったらそんなに汚せるのか、と。他の人の迷惑を考えないのか、と。

その他、単純でいて効果が大きい「流さない」。この場合、ご丁寧に便器の蓋が閉めてある事が多いのです。ちょっと足早にならざるを得ない状態になり、四つある個室の最後の一室に飛び込み、封印された蓋を開けたときに広がる匂いと光景。あの怒りと絶望感はなかなか表現しづらいものがあります。視覚と嗅覚と、さらに間接的に便意に訴えかけてくるとは。大抵の場合は別フロアのトイレに移動しますが、のっぴきならない事態の時もあります。そういう時は仕方なく自分で流してあげるのですが、こうなっていると殆どの場合、なかなか流れません。理由は明確。極端にトイレットペーパーの使用量が多いからです。排泄物がどれくらいあるのか不明なくらい、便器の中に満遍なくトイレットペーパーが浮かんでいます。あまりにも量が多いんで詰まって流れないんです。

たまに個室でのんびりしている時に、物凄い勢いでトイレットペーパーを巻き取る音が聞こえる事がありました。子供の頃、テレビで「トイレットペーパー巻き取り競争」なんてものを見た覚えがありますが、あんな感じです。親の敵かと言わんばかりの勢いでガラガラと紙を取る音。そしてちょっと拭いたと思ったらまた巻き取る音。おそらく、犯人はこの人物でしょう。それが誰かは分かりませんが、そんな人物が複数いるとも思えません。

が。「拭いた後に紙を大量消費」というのは匂いで分かりますが、たまに「拭いてないっぽいのに紙を大量消費」という場面に遭遇する事があります。一面のトイレットペーパー、全然流してない、という点は共通しますが、事後の匂いがない。こりゃどういう事だ、別人なのか同一人物なのか分かりませんが、迷惑な事は一緒です。匂いが無いのはいいのですが、詰まっているんで使えない事には変わりありません。一体何がしたいんだろうと思っていましたが、先日謎が解けました。

近年、ブログやまとめサイトの書籍化という商売が成立しています。私も将来的にはライトノベル作家になってWikipediaに項目を作りたいもんですが、未だに編集者からのお誘いはやって来ません。本当に来ても困りますけど。んで、その出版された書籍の一つに、とあるSEの人が書いたものがあります。評判がいいのか、続巻まで出版されています。先日奥さんが購入し、読書中のところを背後から私が盗み読みしていたのですが、その中にこんなネタがありました。
「ストレスがたまった時は、トイレットペーパーをぐるぐるっと巻き取って、それをそのまま便器で流してスッキリ」
おーーーーまーーーーえーーーーかーーーー。
いや、本人ではないでしょう。ないでしょうが、このネタに影響を受けて私の活動範囲内で真似をしてトイレを詰まらせた、というのはあり得るかもしれません。何がストレス解消じゃ、お前のせいでストレスがたまるんじゃ、と言いたくなります。私に迷惑をかけているのは著者本人じゃないから、言われても困るでしょうが。

子供たちには「トイレを汚したらちゃんと自分で拭きなさい」と教育しています。「たくさん紙を使うと流れなくなるから気をつけなさい」とも。いい大人に対して小学生や保育園児と同レベルの教育をしなければいけないというのも考え物です。便器を汚すな。紙は考えて使え。安らぎの空間で目くじらをたてなければいけないというのは嘆かわしい事です。ちゃんとマナーを守って、譲り合いの精神を身につけましょう。そうすれば、私の「用も無いのに十分単位で個室を占拠」なんて行為もちょっとは自粛しないでもありません。