幼児虐待やらなんやらのニュースが世間を騒がす昨今です。私も育児の大変さというのはよくわかりますから、両親だけを一方的に攻めることはできません。とは言え、一方的に攻められるような話が多いのもまた事実です。殴ったり沈めたり放置したりと、げんなりする話もよく聞きます。叩くのはよろしくありません。昔から言うじゃありませんか。「顔はやめとけ。ボディ、ボディ」と。あ、いや、その、うちは叩いちゃいませんよ。
さて、我が家の子供たちの肌が弱いことは以前ネタにしました。長男は大分具合がよくなっていまして、最近は冬場に乾燥肌対策で保湿用途のクリームを塗る程度です。ですが、次男のほうはあまりよろしくありません。冬場は勿論、夏場であっても塗り薬が欠かせません。冬は冬で乾燥肌がありますし、夏は夏で汗疹があります。結局一年中肌が落ち着く暇がありません。
次男はまだ三歳ということもあり、言い聞かせてもなかなか聞いてくれません。掻き毟ると酷くなる、そう言っても言い終わったそばからボリボリやっています。目が届く範囲でならば何度も言って聞かせる事ができますが、見えない所でもボリボリとやっています。先日は睡眠中にずっとボリボリやってたのか、足首の辺りがえらいことになっていました。傷口そのものも酷いのですが、傷口からの流血も酷く、シーツや布団、さらには居間のカーペットにも血痕が。その日以降、傷口をこれ以上悪化させないためにも寝る前に包帯を巻き、保育園に行く際はネットで固定しています。いや、お隣さん、虐待じゃないですって。子供のためですって。
そんな、皮膚がかゆいかゆい事になっている次男。先日とびひに感染しました。常日頃からボリボリやってたせいで発見が遅れ、気付いたときには背中が結構な事になっていました。その一ヶ月前に長男がとびひに感染した際は次男への感染を警戒していたのですが、長男が治って安心したところへの不意打ちでした。しかも、長男は長男で次男からまたもらってるし。とびひって一度感染したらもう感染しないんじゃなかったっけ。
嘆いても仕方ありません。幸い二度目なんで対処法もよく分かります。よく洗って清潔にし、きちんと塗り薬を塗り、掻き毟らないように注意する。ええ、よく分かっていますが、それでも徹底するのは難しいんです。五歳児に成功した作戦が、三歳児に成功するとも限らないんです。
感染に気付いたのは実家に帰省している最中でした。結局盆休みの期間中には完治せず、保育園に通う時期になっても症状は消えませんでした。で、毎朝毎晩薬を塗らなければいけないんですが。とびひの症状というのは、水ぶくれが身体の各所に出てきます。この水ぶくれを潰すと他の場所にも感染するので、水ぶくれの部分に塗り薬を塗ることで治療します。で、薬を塗るのですが、どうもこれが痛いらしい。それはそうでしょう。皮膚がなくなって傷口となっている部分に薬を塗られるのですから。五歳児でも痛い痛いと泣いたのですから、三歳児が我慢できるわけがありません。薬を塗ろうとすると「痛い痛い」と、「やめてやめて」と、「いやー」と、大声で泣きながら訴えてきます。しかし、嫌だから、痛いからと言ってやめる訳にもいきません。きちんと治療しないと症状が悪化して困るのは子供のほうですし、保育園で同じクラスのお友達が感染してしまうかもしれません。たっぷり泣き叫ぶ中、全身の水ぶくれに薬を塗り、症状が酷い箇所にはガーゼを当て、さらに包帯を巻いて掻き毟らないようにしてなんとか寝かせました。
で、朝は朝でもう一度同じ手順を踏むわけです。「痛い痛い」「嫌だ嫌だ」を聞きながら、薬を塗り、ガーゼを当て、包帯を巻きます。保育園に行く頃には身体の目立つ箇所には包帯を巻き、泣き叫んだおかげで目を真っ赤にした三歳児ができあがりました。なんとか落ち着かせて保育園に連れて行ったのですが、あの悲鳴や包帯ぐるぐるを見られると虐待の証拠になってしまいそうです。ご近所さんにはご迷惑をおかけしますが、虐待じゃないんですよ、本当に。