体重は、それこそリンゴダイエットだの飲尿療法だのと山のように対処法があるから良いとして、問題は肝臓です。ちょいと調べてみるだけでも「肝臓は沈黙の臓器であり、異常が出てくる頃には手遅れ」なんて文章が出てきてくれます。

幸い、私の場合は検査結果を信用すると、そしてそれ以上悪化していないとすると軽度のものであるようで、健康的な生活を送ればなんとかなりそうです。って、もちろん健康的云々とは縁遠い生活なのでそれが難しいのですが。とりあえず、検査結果が出て以降、アルコールの類は控えております。ええ、『なるべく』控えております。……だって、選挙の開票速報にはアルコールはつきものでしょ。

逆切れはさておき。肝臓の検査結果ですが、その数値は風邪薬を飲んでいると結構高めの数値が出てくるという事も聞きました。そう言えば、あの時期は長男が風邪をひいたり、次男が風邪をひいたり、私が風邪をひいたり、終いにゃ家族全員風邪をひいたりという時期だったので、風邪薬を飲んでいたような気もします。でも、飲んでいなかったような気もします。憶えていません。みんなで風邪をひいていたのは間違いないのですが。

「だから大丈夫」と相方は言うのですが、不健康な生活を送っていたので本当に肝臓の異常であった場合は困ります。だからおとなしく酒量は控えめにしているのです。少なくとも、実際に再検査の結果が出て異常無しと分かるまでは、あまりはっちゃけたくはありません。何にせよ、再検査結果が出るまでは詳しい事は分かりません。という事で、先日再検査を行ってきました。

平日の午前中を潰しての再検査。いつもよりちょっとだけ寝坊できるとか、出勤ラッシュを微妙に外して移動できるとか、そんなおまけもありました。検査内容は採血と問診。だけかと思いきや。
「じゃ、せっかくなんでエコー検査もやっておきましょう」

エコー検査。エコー検査と言うと、妊娠中に胎児がきちんと成長しているか調べるために使われます。二人の子供を持つ父親である私ですが、正直言ってあのエコー写真というやつはいまだにちゃんと識別できません。ステレオグラムくらい識別できません。写真を見ながら、「ここが頭で、ここが目で」なんて説明されるのですが、ええ、さっぱり。さっぱりながらも全部を「わからん」で通すと怒られてしまうので適当に答えてます。

今まではそのように結果しか見る事はなかったわけですが、今回は過程から体験する事になりました。私にとってエコー検査というと、とある日記漫画で読んだ「薄暗い部屋で色気のある女医さんに下腹部にジェルを塗られてごそごそされたため、新しい何かに目覚めた」という、ちょっとそれはどうかという知識しかありません。一体何があるんだ。ごそごそって、どんなことをされるんだ。少しの期待と、それなりの不安と共に検査台に上がりました。

私の場合は残念な事に色気のある女医さんではなかったのですが、それ以外は大体一緒。ジェルを塗られて、機械でごそごそされて。それは検査に必要な手順ですから仕方ないと言えば仕方ないのですが。まあ、なんと言いますか、くすぐったいのです。腹部をあの筒状の機械でごりごりされるのが、くすぐったくてたまらないのです。

もともとそういう刺激には人一倍敏感です。小学生の頃、床屋のバリカンがくすぐったくて我慢できなくなり、バリカン未使用リスト行きとなってしまった事もあります。相方に軽くわき腹をつつかれただけで説教を始めそうな勢いで怒る事もよくあります。息子たちにもこの性質は受け継がれているようで、腹なり脚の付け根なりをくすぐると、げたげたと笑い転げます。そんな人間が、腹部をまさぐられて我慢できましょうか。できるはずがありません。

結局、終始笑いをこらえながらの検査となりました。笑いをこらえながらですので当然腹筋に無駄な力が入りっぱなしなわけですが、はたしてこれは検査に悪影響なんか出ないのでしょうか。なにはともあれ、検査結果が出るまでさらにしばらくかかります。私の禁酒期間はまだまだ続きそうです。


トップ 一覧 前の雑文 次の雑文