小学校の頃は毎月測っていたような気がしますが、この歳になると身長なんて年に一度の健康診断のときくらいしか測りません。まあ測ろうが測るまいが大きな変動なんてものもないでしょうし、実際数値の動きはごく僅かなものです。ミリ単位ですから。それでも伸びていると嬉しいし、縮んでいると悲しくなります。
身長はそれでいいのですが、数値が増加しているとあまり嬉しくないものの方が多かったりします。今年の健康診断結果からみると、体重、そして血液検査で発覚した肝臓のあまりよろしくない数値が妙に増加してたりします。嬉しくありません。
体重はなんとなく増加の理由がわかります。昨年夏から秋にかけて仕事が忙しい時期がありました。所謂「疲れマラ」なんて言葉があるように、肉体的な疲労であればそっちの方は元気だったりするのですが、これが精神的な疲労だとすっかりご無沙汰になってしまうようで。個人差があるようですが、私の場合はまず食欲がなくなり、続いて性欲が、という順番でした。あの状態が続けば睡眠欲がなくなるのも時間の問題だったのかもしれませんが、幸い土俵際で踏ん張る事ができました。
食欲がなくなっていた時期は昼食を殆ど摂る事ができませんでした。だから、体調回復の目安として「昼食をきちんと摂る」という目標をたてたのですが。これが諸悪の根源です。「昼食をきちんと摂る」すなわち「昼食にコンビニ弁当を残さず食べる」という目標でした。まともに食べられるようになったのは正月開け以降でしたが嬉しかったものです。「やったよ、きちんと食事ができるよ」と。で、調子に乗ったのがいかんのですよ。はい。
コンビニ弁当というのは、ご存知の通り結構高カロリーな食物だったりします。私が好んで食べていた洋風幕の内弁当だと1000kcalにちょっと足りないくらい。これを食べてきちんと運動なりすればいいのでしょうが、こちらもご存知の通り私の仕事はデスクワーク。日常の運動というと、仕事場であるビルの五階まで階段で移動するくらい。どう考えても摂取量と消費量がよろしくない関係になってしまいます。よろしくない関係になってしまうと消費されなかったあれこれは身体のいろんな所に残ってしまうわけです。
実際、風呂に入ろうとする姿を見て笑われたり、自分で腹回りをみて嘆いたりはしましたが、改めて数値で前年比なんて出されるとなかなかこれが堪えるものでして。で、ここで前向きに「運動しよう」と考えればいいのですが、実行できそうもないという現実があります。そこで、後ろ向きの対策、「摂取量を減らそう」という方向でなんとかする事にしました。
あれはたしか元号がまだ昭和だった頃の事。とあるゲーム雑誌に連載されていたコラム形式の漫画。ある時、太ってどうの、痩せるためにどうのというネタがありました。要約すると「友人達からいくら『太っている』と言われてもどこ吹く風だったが、彼女から『重い。潰される』と言われて一念発起。この冷やし中華のおかげで彼女はメロメロ。ありがとう、冷やし中華」という冷やし中華ダイエットなネタでした。ちなみに、「彼女から重いと言われる」というのがどういうシチュエーションなのか、理解するまでかなりの時間を要しました。ええ、そんな純粋な頃もあったんです。
ひょんな事からそんなネタを思い出して、とは言え思い出したのが真冬なもんで実行するためにはコンビニの店頭に冷やし中華が並ぶ事を待つ必要があったのですが、そして案の定毎日冷やし中華だと飽きてしまうのでたまに他のものに浮気してしまうのですが、少なくとも正月頃と比較すると摂取カロリーは減っています。実際、ベルトの穴も元の位置に戻る程度に効果も出ています。いざ、あの学生時代の体重へ。……って、そんな目標があるのならば素直に運動するとか前向きになればいいんですけどね。