5kg。5000gです。つまり、一枚1gの一円玉5000枚分。生まれたての赤ん坊よりは若干重いくらいです。二人分はないですな。お米5kgと同じ重さです。当然だ。グラム38円の鶏胸肉で計算すると1900円分です。
学生時代の私は、食べても食べても太らない体質でした。朝食を食べない、甘いもの好き、寝る直前にも何か食べてる。そんな日々を過ごしても、体重が55kgの壁を突破する事はありませんでした。身長が自称175cmという事を考えると、かなりの痩せ型体型です。
普通の方だと、「痩せにくく太りやすい」と思われますが、私の場合は「太りにくく痩せやすい」という状態でした。特に試験期間中。昼寝をして夜中に勉強、短時間の睡眠の後で学校で燃焼、という完全に体内時計が狂ってしまう日々を一週間程度続けなければいけません。ある時、試験期間中に風呂上りの体重を測定していたのですが、一日当たり500gほど体重が軽くなっていました。結局4日間で2kgの減量。体重は52kgになっていました。
55kgの壁を突破する事はありませんでしたが、体重の変動はかなりありました。なんとなくなんですが、ベスト体重は52.5kg。それくらいの体重の時が最も調子がいいように感じていました。体調不良だったり、食べ過ぎたりして51kgから54.5kgほどの幅で変動はありましたが、ベスト体重を外れるとなんとなく具合が悪い。体調不良という意味ではなく、なんかこう、体のキレが無いとかそういう感じがしていました。
今から考えると、当時は結構豊富な運動を行っていました。毎日学校まで自転車で往復。これが山あり谷ありのコースで2kmほどでした。昼休みにはグラウンドでサッカー。20歳前後の人間がやる事ではないかもしれませんが、だいたい30分前後の全身運動です。これらが平日はほぼ毎日。土曜日には都合が悪い場合を除いて、家業の手伝い。建設業なんで当然、全身運動です。これが一日中。全く身体を動かさなかった日というのは日曜くらいなもんでした。
社会人となって、もうすぐ丸三年が経過しようとしています。自宅から駅までは原付バイク、そこから会社までは電車とバス。昼休みは30分間の昼寝を行い、週末は怠惰にごろごろと体力回復。そうです。ほとんど運動らしい運動を行っていません。せいぜい、会社の中ではエレベータを使用せずに階段で移動しようと心がける程度。運動不足にもほどがあります。
二年程前、体重計に乗ってみて初めて55kgの壁を破った時は、ちょっとしたショックでした。あの時は食後すぐに測ったから、という理由もありましたが、それでも自分の肉の質量だけで壁を破った事には間違いありません。慌てて筋トレ始めましたよ。何時の間にやらやめてましたけど。
あれから二年。私が乗っている体重計はとんでもない値を叩き出しています。
58.5kg。
なんと、学生時代のベスト体重から6kg増。
「きっと目盛りが狂ってるんだ」と目の前の事実を受け入れたくない女性の気持ちが理解できました。
しかし、体重計から降りてみるとほとんど誤差もなく0kgを指しています。
「そうだ、着ている服が重いんだ。服を脱いでみたらいつもの体重に戻るに違いない」
普段着が5kgもあるわけはないのですが、セーターを脱ぎ、ズボンを脱ぎと、下着姿になって再度体重計に挑んでみましたが57.5kg。5kg増です。
たった三年で5kgも増えたということは、十年経てば15kg近くも増えてしまう事になります。実際にそれだけ増えれば大したもんですが、もう数kg程度の上乗せはありそうです。と言うか、現在の生活状態では確実に上乗せされます。自信を持って言い切るのもどうかと思いますが、何らかの対策を立てるべきです。週末は平日にできないような事をしなければいけないし、平日の朝はぎりぎりまで寝ている事を考えると、運動ができるのは平日の夜中くらいのようです。また、私は寒さに弱いので、できる事なら室内でできるような運動がいいでしょう。布団の中なんて暖かくていいですよね。ああ、そんないい運動ってないですかね。あ、いや、意図的に卑猥な表現をしているように見えるのは気のせいですよ。