「わくわく一家団欒クイズ。今日は熊本県荒尾市の山田さんご一家に挑戦してもらいます。山田さんご一家は、お父さん、お母さん、長男の太郎君、そして長女の花子さんの4人家族です」
よろしくお願いします。
「ルールを確認しておきましょう。問題は3問。それぞれご家族の方に関する問題が4択で出題されます。それに見事正解されますと、豪華商品が贈られます。お父さん。自信のほどは？」
まあ、まかせなさい。家族のことなら、私は何でも知ってますから。
「頼もしいお答えが返ってきました。それでは早速最初の問題です。最初の問題は、ご長男の太郎君の悩みに関する問題です」
ほほう。太郎の悩みですか。おそらく勉学に関することでしょうなぁ。太郎は私に似て出来が良いですから。わっはっは。
「では、問題です。太郎君は最近、ある事で悩んでいます。さて、それはどんな事でしょう。

1. 3次元の女性に興味が持てなくなってきていること。
2. 男性にしか興味が持てなくなってきていること。
3. 小さな女の子を見るとついつい息が荒くなってしまうこと。
4. 小さな男の子を見るともっと息が荒くなってしまうこと。

さて、正解は何番でしょう」
……えーと、これは『正解はありません』ってことはないんですか？
「ありません。必ずどれかが正解です」
……じゃあ……2番。
「正解です。さすがお父さんですねぇ」
……太郎、後でお父さんの部屋に来なさい。

「それでは、続いて2問めです。今度の問題は花子さんに関する問題です。今度はお仕事の悩みに関する問題です」
ほう、仕事の悩みですか。花子も今年から社会人ですからなぁ。
「お父さんから見て、花子さんはどんな女性でしょうか」
親から見れば、いつまでも子供ですからなぁ。はやくいい人を見つけて欲しいものですが、そんな気配がまったくなくて困ってますよ。
「そうですか。それでは、花子さんに関する問題です。花子さんは、職場の人間関係で悩んでいます。さて、それはどのような事でしょう。

1. 同僚との不倫で悩んでいる。
2. 課長との不倫で悩んでいる。
3. 部長との不倫で悩んでいる。
4. 社長に『愛人にならないか』と誘われて困っている。

さて、何番でしょう」
……えーと。
「お父さん、どうしました？」
その、これもどれかが正解なんですか？
「もちろんです。そうじゃないとクイズにならないじゃないですか」
……じゃあ、4番……がいいな……
「残念。正解は3番でした。惜しかったですね」
そう……ですか。
「この他にも花子さんは、取引先の方を始めとして合計4人の方と関係があるそうです。この中からいい人が見つかると良いですね」
……そう……ですね……
「あれ、お父さん泣いてらっしゃるんですか。もう娘を取られる気持ちになってらっしゃるんですか。まだ気が早すぎますよ」

「さて、それでは最後の問題になりました。最後は奥様に関する問題です」
……あの……
「どうされました？」
すいません。もう棄権したいのですが。
「おや、そうですか。残念です。棄権されますと商品はありませんがよろしいでしょうか」
はい、結構です。もう勘弁してください。
「わかりました。それでは、来週のこのコーナーでお会いしましょう。さよーならー」