平日の昼下がり。真っ当なサラリーマンは一生懸命お仕事をする時間帯です。真っ当なサラリーマンのフリをしている私は、あくびをかみ殺す事もせずにだらだらと仕事をするフリをしています。毎日これくらいの時間帯になると「ああ、昨日は何故あんな時間まで起きてたんだろう」と後悔しています。ですが、悔やんでも仕方ありません。どうせ明日も明後日も同じ事で後悔するんですから。あれ、何か間違ってるような。
さて、このまま机に突っ伏したら間違いなくそのまま寝てしまいそうな状況ですが、一応お仕事をしなければなりません。常に仕事をする「フリ」だけで済めばいいのですが、それをやってしまうとお仕事が進みません。ああ、かったるいなぁ、と思いながらもカタカタとキーボードを叩いております。……えーと、「こじんじょうほうしょうさいさんしょう」か……で、変換、と。ん?今、手元を見ずに入力出来たぞ。面白い。もう一度挑戦。今度は……「こじんじょうほうしょうさいさんしょうがめんがひょうじされることをかくにんする」……おお、成功だ。
恥ずかしながら私、ブラインドタッチというものができません。あ、現在では「タッチタイピング」と言うんでしたっけ。まあ、それはさておき。ちょいと前にゲーセンでタイピングのゲームを見つけた際に「よっしゃ、本職の実力を見せてやる」とやってみたのですが、けちょんけちょんにやられてしまいました。もう、ぼろぼろ。いかに自分が手元を見ながらタイピングしているか思い知らされました。よし、せっかくだからここで練習をしてリベンジをしようではないか。リベンジ。リベンジ。自分で書いておきながらちょっと恥ずかしいです。リベンジ。今もこの言葉を使いつづけている方はいますか?
どれどれ。
「『印刷』ボタンが押された場合mいん去る処置が行われる事を確認する」
いきなり失敗してるじゃないか。いん去る処置って何だ。えーと、バックスペースは……違う、それは「\」だ。念のため補足しておきますが、ノートパソコンを使用しているため、「BackSpace」キーの隣に「\」があるんです。デスクトップ用の大き目のキーボードを使ってればこんな間違いはしないんですけどね。もっとも、それはそれで「BackSpace」と「Delete」を間違えたというもっと困った事になりかねませんが。
次は。
「tail -f kanari.log」
あれ、ファイルが無いって言われた。おかしいなぁ。……「kanari.log」ってなんだよ。「kanri.log」だよ。何故に「a」を付け加える、俺。
そして。あ、これは私の弱点である単語です。
「けんあsくじょうけんをついかする」
素早く打つと「検索条件」って入力できないんです。「a」と「s」の順番が入れ替わってしまうんですよ。もっとも、今こうやって失敗を再現しようとするとことごとく成功してしまう、というのもよくある話です。5連続で成功してしまうとネタにするのも躊躇ってしまいますが、いつもは手元を見ても失敗するんでいいでしょう。ええ、言い訳です。
それにしても。いやはや、難しいですな。この文章は手元を見ながら打ってますが、それでも何度か「r」と「t」を間違えたり、「i」と「o」を間違えたりしてます。打ち間違えに加えて変換間違えも起きてるんで、何度も同じ文章を書く羽目になったりしてます。「てもとをみず」なんて何度書いたことやら。ちょっと気を抜くと「手元を水」とか「手元を百舌」とかになったりしてますから。たとえ他人から見ると凄く変な打ち方であっても、本人が慣れている方法が最も早く入力できる、というのはわかります。実際、世の中には人差し指のみを用いて物凄く速いスピードで入力する方もいらっしゃるそうです。本当にいるのであれば見てみたいのですが。それでも、手元を見ず流れるようにタイピングしていく、というのはちょっと憧れます。雑文1本を手元を見ることなく書き上げる事が出来る日はやってくるのでしょうか。いや、華麗にタイピングしたとしても、出来上がるのはどうしようもない駄文なんですが。