先日、私の会社の社員旅行に行ってきました。私は現在九州で仕事をしています。当然、居住地も九州です。しかし、私の会社は東京にあります。「九州支社所属」というわけでもありません。東京本社所属なのです。そもそも支社なんてなかったと思うし。
私は九州のとある高専に在籍していました。不景気の世の中ではありますが、高専からの就職率って結構いいものでして、確か私の同期の面々も全員就職するか進学するかしたはずです。就職組の大部分の人間は、最初に面接に行った会社から内定をもらっていました。私と言えば、はい、「雑文を読む」と答えたばっかりに某社を落ち、それなりに途方に暮れていました。次に面接を受けたのが現在所属している会社です。結局2社目で無事内定をもらったわけです。さすがに2回目は雑文に関しては触れませんでした。聞かれなかったからでもありますが。聞かれていたら同じ回答だったかもしれません。何はともあれ東京の会社なんで、「ああ、俺も春から東京人だよ」とか考えていました。
で。時は流れて春。様々な事情(その辺は企業秘密とかそういうアレですんで)により、私は福岡勤務となりました。一応、4月になってから一週間ほど東京で入社式だの、歓迎会だの、研修だの、そういうアレコレを受けてきました。ちなみに、この時私を含めて12人ほど同期入社の面々がいたはずですが、彼らとはこの時しか会っていません。私以外は全員東京にいるんです。もう名前も顔も忘れました。えへ。この年、会社に出社したのもこの一週間に2回だけでした。正確には、研修は別の場所で行われたので大体10数時間ほどです。丸2年ほど在籍しているのですが、出社回数は3回、滞在時間は13時間です。そもそも、社長と部長以外の人の名前をよく知りません。いや、給料はちゃんと貰ってるから構いませんけど。
今年になって、私の仕事先に後輩が1人入ってきました。今までの一人ぼっちの状態からは開放されました。ありがたいことです。これで会社に行きたくないときも彼に連絡して「適当に言っといて」と伝えれば事足ります。いや、やりませんけど。
さて、ここでやっと社員旅行の話に戻ってきました。ある日の夕方のことです。後輩が帰り支度を終えて私に話し掛けてきました。
「cloudさん。明日は空港に8時でいいんでしょうか」
……え?旅行は来週じゃないの?しっかりしてくれよ。
「え、明日ですよ。何言ってるんですか」
おいおい。よし、今から確認してみるぞ。たしかここに以前もらった日程表が……あれ。
「ほら、明日からじゃないですか」
……明日からだねぇ。
「忘れてたんですか?」
来週だと思ってた。すまん。
何も、旅行前日からネタを作らなくてもよかろうに。おかげでその日の夜はちょっとどうかという忙しさでした。さすがに一晩で海外旅行の準備をするのは大変でした。しかし彼が確認してくれなかったら……間違いなく仕事に行ってましたな。間抜けです。