『Sing Like Talking』というアーティストがいます。「マニアックな中堅」、「知る人ぞ知る」といった表現がぴったりくるマイナーなグループですが、かれこれ10年以上活動しています。彼らの「回想の詩」という曲の中にこのような一節があります。

ひといき入れたくて いつもの店のドアを押すと
見慣れた顔ぶれに落ち着ける雑音

私が彼らの音楽と出会ってのはかれこれ8年ほど前のことです。8年前というと私はまだ中学生3年生でした。私の人生の中において、中学生時代は大きな出会いがありました。と言っても色恋沙汰なんかではありません。期待した方ごめんなさい。でも、そんな文章を私に期待するほうが間違ってるとも思うのですが、それはさておき。私が現在親しくつきあっている地元の友人の大半は中学生時代に知り合った連中です。残りの少数は小学生時代からの付き合いなんで、全員を中学生時代からの付き合いと言い張っても問題はありません。

私が地元に戻った時は、皆で集まって酒を飲む日があります。毎回飲んでる、というわけではありませんが2回に1回ぐらいは飲んでます。集合場所は友人宅なので「いつもの店」ではありませんが、「いつもの場所」に集まります。集まった後は難しいことを考えずに飲むだけ。最初の頃は無難に近況報告なんかをしてます。今は何をしてるだの、仕事でこういうことがあっただの。私は友人たちにこうやって駄文を撒き散らしていることを伝えてはいません。そんなわけで、「今何やってる?」との問いに対して「雑文書いてる」と答えることはできません。そのかわりに、「私は非常に文化的な活動をしていると言っても過言ではない。じゃっ」と超光速流スピードマ((c)大西科学)の真似をしてみても「もう酔っ払ったのか」としか言われません。雑文なんて誰も読んでないもんなぁ。

皆、男子中学生の心を持ったまま大きくなっています。そのため、飲んでいくほどにだんだん下世話な話が多くなってきます。その頃は全員、頭の中で100人の色っぽいおねーさんがあんなことやこんなことをしているような状態です。以前ネタにしたような「ハメ撮りをしたら自分のモノがてかってた」とか、「モノのサイズが云々」といった話はこのような状況下で行われたものです。もちろん、もっと露骨な話もやってます。あの時ネタにしたのは、身元がばれる心配が無くて仮にばれたとしても笑ってごまかせるような話を選んだものです。

先日の連休も連中と飲んできました。就職したり進学したりで地元から離れた人間もいますし、所用で不参加の人間もいます。全員が集まるということはなかなかありません。今回の雑談は「次に全員が集まるのはいつか」というテーマでした。結論は「誰かの結婚式」。その場の全員が「その時は絶対に飲み明かす」と考えたようです。カラオケが苦手なので「飲めや歌えや」というわけにはいきませんが、せめて飲むほうだけは参加したいものです。さあ、誰の結婚式なのか。その結婚式はいつ行われるのか。……10年経っても誰も結婚してない、というのはちょっと寂しいぞ。


飲めや歌えや雑文祭

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