「血液型が O 型の人間は蚊に刺されやすい」なんて説があります。信憑性に関してはともかく、私は気がつけば刺されていることがよくあります。さっきまでなんともなかったのに、いつの間にやら二の腕にぷっくりと虫刺され痕ができていることも珍しくありません。
いつの間にか刺されてたりするので、気付かないうちにそこを掻き毟ってえらい事になる事もあります。すねの部分が痒いなと日中たまにぽりぽりやっていて、帰宅してズボンを脱いだら思いっきり掻き潰していたりもしました。虫刺されどころか、掻き潰してかさぶたになっています。血は完全に止まっているので、おそらく夜中にやらかしたのでしょう。全然気づいていませんでした。朝も特に痒かったわけではなく、痒みを認識したのは昼過ぎです。それから半日ほどで掻き潰して止血まで至るのは時間的に無理です。やっぱ就寝中でしょう。そのまま寝るとまた夜中に無意識のうちに掻き潰す恐れがあるので周囲に液体ムヒを塗っておいたのですが、翌日にはその周囲が内出血状態でえらいことになりました。なんかすごくグロいの。ひょっとしてまずかったんでしょうか。
この「寝てる間に掻き潰す」という習性で悩んでいます。数年前より、私の体の一部に湿疹ができています。ちょっと大きめの痒いできものが一つ、そしてその周辺に痒いゾーンが分布。痒い時期と痒くない時期が周期的に訪れ、治ったかと思っても気温や湿度が高くなると蒸れたりする影響で症状が再発してしまいます。
困るのがこの湿疹が出ている場所。所謂「陰部」というやつです。細かい場所だと棒の付け根上部くらい。湿疹が右上側で、痒いゾーンが付け根上部。
何が困るって、病院に行くに行けない事です。湿疹といえば皮膚科でしょうが、皮膚科を受診した患者が「湿疹ができている」と言ってズボンを脱ぎだしたら医者は多分「泌尿器科に行け」と言うでしょう。そういう所の皮膚病といえば、最初に思い浮かべるのは性病の類です。身に覚えがないので「性病ではない」と言えるのですが、日常生活でも感染する類の性病もあると聞きます。ただ、そうであったとしても奥さんに感染していないのでやっぱり性病ではないと推測できるのです。で、そのまま泌尿器科に行って診察してもらったとしても、多分その結果は「ただの湿疹なんで皮膚科に行ってください」です。そうだよね、湿疹だよね。
まあ実際に皮膚科に診察に行けば、なんの心配もなく塗り薬貰って終わりかもしれません。「案ずるより産むがやすし」という言葉もありますが、産まないままかれこれ数年。今年も暑い時期になり、そしていつの間にやら湿疹を掻き潰していました。常備している塗り薬でその場しのぎの対応をしようとしますが、今度は別の問題が。
人間には体毛があります。かつては外部の刺激から皮膚を守っていたと言われています。進化の過程で徐々にその面積を狭めているとはいえ、それでも要所要所にはびっしり生えています。その要所の一つである股間。それが邪魔で薬が塗れません。だいたい塗ろうとした量の半分くらいは毛がガードしてきます。おかげで効果的な治療ができません。やはりやるしかないのか。
床に新聞紙を敷き、ズボンとパンツを脱いでチョキチョキと。より後片付けが楽な方法には「洋式便座に跨ってチョキチョキ」というのがあるらしいですが、個室だと暑いんでパス。深夜の居間で湿疹の周囲をチョキチョキ。痒いゾーンもチョキチョキ。しっかり薬が塗れたおかげか、従来ほどの痒みはなくなりました。このまま完治してくれればいいのですが。
んで、新しい問題が発生しました。居間でチョキチョキやっている私をニヤニヤしながら見る奥さん。薬を塗り終わって片付けようとすると「まだ残ってるよ」と。あれか。全部切れと言うのか。いやいや必要ないから。もう薬塗ったからと言うと
「じゃあ、切ってあげようか」
いやいや。切らんでいい。修学旅行でお風呂入れなくなるから。女子は知らんが、男子は「生えてるか生えてないか」で違うんだから。