まだまだ幼い我が家の子供達。就寝時には基本的に添い寝してやらないといけないみたいです。「基本的に」と付けたのは、本人が「眠い」と感じると勝手に昼寝布団に包まって寝てしまうときもあるからです。夕食の最中だろうと、風呂に入る直前だろうとお構いなし。勝手に寝ています。冬場なんかは風邪を引いて医者から入浴を止められることも多いため、ドクターストップで二日間、勝手に眠って三日間、合計五日連続入浴無しという事も珍しくありません。

しかし、殆どの場合は誰かに添い寝してもらう事を好んでいるようです。一時期は子供だけで寝ることもあったのですが、そんな時期から一歩後退したようです。平日は相方が、休日は私、もしくは二人で添い寝をしてあげています。風呂に入って歯を磨き、絵本を数冊読んで、さあ寝ましょう、と電気を消します。

昼間一緒に遊んであげた、とか、今日は昼寝をしていない、なんて条件が満たされていた場合、十分もすれば寝息が聞こえてきますがなかなかうまくはいきません。まだまだ遊び足りなかったり、逆に遊びすぎたせいで昼寝をしすぎたりと、簡単に眠りに落ちてくれることはそれほど多くありません。ここからは根気の勝負です。じっと息を潜めつつ、背中をとんとんと叩いてあげたりするのもテクニックの一つです。また、布団の中でごそごそと遊びださないように、手や足を軽く押さえつけるのもなかなか効果的です。見破られると振り払われるんですけど。

この、我慢比べの時間帯。長男を担当するか、それとも次男を担当するかで対処法が分かれてきます。長男相手であれば比較的楽です。こちらの足と足の間に自分の足を突っ込んでくるという変な癖がありますが、適当に背中をとんとん叩いてあげてると何時の間にか眠っていることが多いのです。ただし、最近は「寝たフリ」を覚えたようで、もう眠ったかなと顔を覗き込むと満面の笑みを返されたりします。こうなると勝負は振り出しに。また背中とんとんからやり直しです。

問題は次男が相手の場合。こちらも足と足の間に自分の足を突っ込んでこようとするのですが、まだ足が短いのでなかなか成功しません。いや、そんなことはいいんです。問題はこの子が眠い時に行う変な癖です。

まず、こちらの手を捕まえることから始まります。見事捕まえたらそこから、手の関節や血管の辺りを目掛けてこりこりと刺激してくるのです。不思議なもので、手の甲や手のひらといった、こちらにとっては無害な個所には見向きもしません。非力な子供でも効果的にダメージを与えられる部分を狙ってきます。しかも手加減なし。指の第一関節あたりならばまだ我慢もできますが、これが手首の血管直撃コースだったりすると大変です。全力で逃げなければなりません。

そんな風に、逃げては捕まえられ、攻撃されては逃げ、ということを繰り返すため、なかなか寝付いてくれません。人形の手足で我慢してくれるようになればいいのですが、どうしても人間の手のほうがいいようです。この変な癖がなくなるか、人形などの代謝手段に逃げてくれるか、どちらかしてくれないとこちらの身がもちません。何かいい対策はないか、そう思いながら今夜も静かな攻防は続くのでした。


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