私は所謂「合コン」というやつに出席した事がありません。学生時代はそんなものには縁が無く、社会人となってからは即座に結婚したために呼んでもらえないのです。
そんな私がそれっぽい集まりに初めて参加できたのが、先日行われた友人松某の結婚披露宴、並びにその二次会。若い男と若い女が酒食を共にしつつ歓談。これぞ合コンというものではないでしょうか。うっかり「酒色を共に」なんて変換しそうになったのは内緒です。
そんな風にちょっと期待していたのですが、どうも私が思っていたような展開にはならず。既婚者という立場で一歩引いて見ていたのですが、あと数年後だったら面白い事になっていたのかもしれません。我々もまだ二十代中盤ということですから、あと数年経過して三十路の声が聞こえてくるようになると、「後が無い」とか「手当たり次第」なんて声が聞こえてきそうな事態になったのかもしれません。そもそも、お姉ちゃんたちは彼氏持ちとかとかそういうあればっかでしたし。私にしてみれば楽しく喋る事ができれば全然関係無いんですけどね。
しかし、披露宴で一番頑張っていたのは既婚であった友人だった、という時点でなんかこう、違うだろという感が。彼に冗談で「俺も連れて行ってよ」と言うと、「お前、指輪してるだろうが」との返事が。むむ、やっぱ左手薬指な結婚指輪はまずいか。ならばと指輪を外して見せると一言「よし」と。いや待て。何が「よし」だ。
結局、披露宴ではカメラマンとして走り回っていたため歓談とかそういうあれは殆ど無縁に終わってしまいました。そもそも、会話どころか殆ど何も腹に入れていない始末。お開きとなってから未練がましく刺身をかき込んでいましたが、それほど食べないうちに追いやられてしまいました。ああ、まだ、デザートが残っているのにぃぃぃぃ。
二次会は二次会で何故か受付役。押し付けられたわけでなく自らやっていたわけですが、そのおかげでやはり食の面で出遅れる始末。野郎共の席では既にめぼしい食物は絶滅の危機です。飲み放題と言われていても運転手役が飲めるわけも無く、コーラで腹を膨らませるのもちょっとどうかと。気が付けばまたもお開き間近というそんな時間帯に、なんと唐揚げが残っているテーブルを発見しました。
唐揚げ如きで何を大袈裟なと言われるかもしれませんが、空腹でかつアルコールという燃料が無いために手持ち無沙汰な私にとってはすぐにでも飛びつきたいくらいのお宝です。しかし、まさか本当に飛びつくわけにはいきません。そのテーブルの様子を伺って見ますと……お姉ちゃんが約三名。よし、突撃だ。って、飛びついとるがな。
ここからは私の華麗な話術の出番です。この出会いを明日に繋げる必要はありませんが、友人が幹事として飛び回っているためその補佐として多少なりとも楽しんでいただくように努力せねばなりません。以下、華麗な話術の中身です。
・一番盛り上がった話は「出産の時は痛いよ、血まみれだよ」話。
・「子供は欲しいけどまだ(結婚の)予定は無いし」という女性に対して「じゃあ、種だけ提供するよ」というのはセクハラです。
・口頭で「PCのスクリーンセーバーの設定方法」を説明するのは非常に難しかったです。
・実際のところ、私の話術よりもデジカメの中に入ってた息子達の写真の方が盛り上がりました。
ぐだぐだですがな。セクハラだし。話術関係無いし。それでも、若いお姉ちゃんたちと一緒に写真を撮る事ができたんで、今日も元気に頑張ります。次回までにはもうちょっと話術を磨いてきます。スクリーンセーバーだけでなく壁紙の設定方法をすらすら教えられるように、とか。