世の中には、トイレの中における尻のふき方を漫画のネタにする方もいらっしゃいます。大きいほうの場合は確認されているだけで4種類の拭き方がありますがここでは省略。興味がおありの方は鈴木みそ氏の「オールナイトライブ」という漫画をご覧下さい。たしか1巻あたりに掲載されていたと思います。
大きいほうに多種多様な拭き方がある事は分かります。が、小さいほうの事後処理に関してはどうでしょうか。ここでは女性の場合を無視して話を進めるとしましょう。男性の場合、基本的に立位で小便器に向かい、チャックを下ろして一物を露出、そのまま用足し、というのが基本形ではないかと思います。基本形と言うか、私がそうなんですけどね。しかし、少なくとも私の手法が少数派であるとは思えません。
無論、様々な理由のために私にとっての基本形以外の方法で用を足す方もいらっしゃると思います。幼児だったら便器まで身長が足りないかもしれません。その場合は大便器で用を足す場合も充分考えられます。たしかに私の幼少時も、用を足す際に大便器を使用していた記憶があります。汲み取り式の和式便所だったため、ちょっと前に倒れこんだら全身汚物まみれになったことと思われますが、幸いにもそのような経験をした記憶はありません。また、足が不自由な方であれば、立位という体勢をとる事すらも出来ません。この場合も大便器を使用されるのではないかと思われます。身近にそのような方がいないので確認をとる事ができないのですが。
前述したような方々はあくまで少数派であり、成人男性の多数は基本形で用を足す、と考える事は間違ってはいないのではないかと私は考えています。しかし、現在の仕事場で仕事をしてかれこれ2年半ほどになりますが、ずっと気になっていた事があります。「何故、ここの人たちはズボンを下ろして用を足す人が多いんだろう」という事です。小学生の低学年ならいざ知らず、中学、高専ともなるとズボンを下ろして用を足す人間にはとんとお会いする事はありませんでした。いや、小学校でも少数派でした。片手で余る程度です。だって、あの方法って、なんか恥ずかしいもんなぁ。
「客観的に見てちょっと恥ずかしい体勢なので、成長するに従って、いわゆる『基本形』になる」というのが、私の小用足し体勢に関する考えでした。小さい頃ならズボンとパンツを足元まで下ろして用を足しても構わない。しかし、中学生にもなればチャックから物だけ出して用を足すようになるのが普通なのではないか、と。しかし。私の仕事場の方の中には、妙に「ズボンを下ろして用を足す人比率」が多いような気がします。5年間の高専生活、同期の男性は20数名でしたが、この中にはズボンを下ろして用を足すような人間はいなかったと思います。しかし、現在の仕事場。私が仕事をしているフロアには数十人の男性がいますが、この中の数名、片手で足りるかどうかというくらいの人たちがズボン下ろし派の人間なのです。
ちょっとしたカルチャーショックでした。私にとってはある意味お子様の象徴である「ズボンを下ろして用を足す」という人が、こんなにもいるなんて。それとも、私がそれまで生活していた環境が特殊であって、ズボン下ろし派は世の中にはたくさんいたりするのでしょうか。はたまた、私の職種(コンピュータ関連)に独特のものだったりするのでしょうか。もうさっぱりわかりません。
これが特定の年齢層に多く見られる光景である、というのならまだ説明できるかもしれません。なんらかの病気だとかいう理由があり、やむなくズボンを下ろして用を足さざるを得ない。そういう事情があるのならまだ納得します。しかし、私の見たところほぼ全ての年齢層にズボン下ろし派が存在するようなのです。20代の方も、30代の方も、40台管理職の方も、そして白髪頭の推定50代の方も。「共通する理由」というものを探し出すのがなかなか困難な取り合わせです。
はっ。もしや。皆さん、「チャックなんて小さな穴からは俺のお宝は出てこねぇよ」という方々なのでしょうか。ということは……ズボン下ろし派とはすなわち、「凄い大人」という事なのでしょうか。